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今まで2150軒件以上の実家の片づけ 遺品整理のお手伝いをさせて頂きました。
そして、遺品整理の状況でご遺族の方から
「どうして、乾電池、電球などがこれほどあるのだろうか?」
とご質問を頂きました。
「モノを大切にしなさい」という躾
「まだ使える、いつか使うことがある、もったいない」
「戦時中、前後のモノ不足、オイルショックの経験」
それはわかっていても、どうして? 乾電池が20以上もあるのか?
そこには、買い物難民と言う事情があります。
ご高齢の方が、買い物難民となる背景には、お住いの地域の小規模な商店街が減少し、徒歩圏内に買い物できる場所がなくなりつつあるのが影響しています。
(※ シャッターを下ろした商店)
特に高齢者にとっては、交通手段が限られていることや身体的な問題から遠出が難しい場合が多いです。そのため、買い物に行ける機会があると、日用品を大量に購入して備蓄する習慣がついてしまうことがあります。この行動は、「いざという時に困らないように」という備えと心理的な不安を反映しています。
次の写真は、当店が運営している遺品整理の現場で実際にあった光景です。親世代にとって、「備え」とは単なる買い置きではなく、安心を得るための手段を現しています。
親世代が物を大切にする背景には、戦時中の物資不足やオイルショックを経験したことによる「いつか役立つ」「捨てるのはもったいない」という心理があります。こうした考えから、特に食品や日用品が過剰に蓄積されやすくなります。
生前整理を行う際には、こうした背景を理解しながら親と共に整理を進めることで、感情的な衝突を避け、スムーズに進行できます。
家族の会話を通じて、どの物品が重要であるかを確認することが大切です。過去の戦時中やオイルショックなどの経験が、物資が不足することへの警戒心を生み出し、「いつか役立つかもしれない」という意識を強めています。これは、若い世代には理解しづらい部分ですが、高齢者にとっての生活の知恵です。
そのため、実家の片付けや遺品整理の部屋では、今でも大量な「トイレットペーパー・乾電池・電球・蛍光灯」が置かれていることがあります。
また、高齢者が行う工夫の一つに、物を捨てずに再利用することにも表れます。
古い布は雑巾として使われ、瓶や缶は収納容器として再活用されることがよくあります。これは「もったいない・まだ使える」という精神が強く反映されています。ただ、その結果として、家の中に物が蓄積されてしまい、生前整理や遺品整理の際に物が大量に残されていることもあります。
生前整理を行う際には、親の思い出や物への愛着を考慮しながら進めることが大切です。親が何に価値を置いているのかを理解し、不要な物を無理に処分しないことが、円滑な整理につながります。特に、思い出の品や大切にしていた物は、一緒に確認しながら整理を進めることで、親の心情に寄り添うことができます。
その一方で、無理して親の部屋を片付けようとすると逆効果になることが多いのでご注意ください。
親の生前にしておきたいことは
.親から子へのモノの引継ぎ
.財産の引継ぎ
.親の人間関係の引継ぎ(葬儀などの連絡)
.建物の引継ぎ
が中心です。
改めてお伝えすると、親が健在のうちに実家の片付けを進めるには、「さっさと処分する」ではなく、「これはどうしたい?」と問いかけることで、親の意見を尊重しながら進めることができます。
それが結果的に、親の気持ちに安心感を与え、生前整理や実家の片付けが円滑に進みます。
こちらはサイト運営者の著書です⇒ 親ともめずにできるこれがリアルな実家の片づけです
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