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実家の片付けは「どこから手をつければ良いのか」「費用がいくらかかるのか」といった悩みが尽きません。この記事では、実家じまい業者の選び方や、片付けの進め方、費用相場、注意点までを整理してご紹介します。
埼玉県で2,000件以上の実家じまいを手掛け、関連書籍を執筆している店長の内藤が、豊富な経験と知識をもとに丁寧にご案内します。実家じまいの実践書はAmazonでも好評発売中です
初めての方でも安心して実家じまいの第一歩を踏み出せるよう、必要な情報をわかりやすくまとめました。
この記事では、片付ける際の費用の目安、業者選びのポイント、賃貸と持ち家の事例も紹介します。ご自身に合った進め方を考える際の一助となれば幸いです。
高齢の親御さんが暮らしていた住まいが空き家になると、戸建て・マンションを問わず維持管理が大変になり、固定資産税や修繕費などの維持コストが毎年発生します。
遠方に住むご家族の場合、定期的な見回りや荷物整理が難しく、室内の劣化や雨漏りに気づきにくいこともあります。また、戸建ての場合には、屋根や庭先にカラスなどの野鳥が寄りつくこともあり、思わぬ管理の手間が増えるケースもあります。
こうした経済面と生活面の負担を軽減し、相続手続きや心理的ストレスを最小限に抑える方法として「実家じまい」を早めに検討する方が増えています。計画的に家財を整理し、専門業者に相談することで、家族間の負担を分散しながら円滑な資産管理へとつながります。
全国的に増加する空き家は、防犯・防災・景観の面で深刻な問題となっています。
実家の片付けが進まず、無人状態が続く住宅は、庭の雑草や枝木も伸びやすく、ゴミ屋敷や汚部屋へ発展するケースもあります。害虫や小動物の発生によって近隣住民へ迷惑をかける可能性が高まります。
実際に、私たちが空き家の片付けを行っていると、ご近所の方から「この家は解体するのですか?」といった質問をよく受けます。実家の持ち主が気づかないうちにも、近隣の住民は日々その様子を見守っており、庭の雑草や植木の状態など、外から見える部分の変化にも敏感です。
3LDKや4LDKといった間取りにかかわらず、家財量に応じた仕分けと廃棄物の適正処分を行い、不動産価値を保ちながら安全を確保するためには、早期の実家じまい計画が不可欠です。
実家じまいにかかる費用は、片付けの内容や間取り、家財の量、立地条件(たとえばトラックが通りにくい狭い道路に面しているかどうか)、そして業者の作業体制などによって大きく異なります。
たとえば同じ2LDKの間取りでも、長年使われず大量に物が溜まっている家と、定期的に片付けが行われていた家とでは、見積もり金額が2倍近く違うことも珍しくありません。
まずはおおよその費用相場を押さえた上で、訪問見積もりによって具体的な金額を把握することが、実家じまいで失敗しないための基本ステップです。
ここでは、埼玉県内での依頼が多い標準的なケースをもとにした概算費用を紹介します。
費用を左右する主な要素は、「処分する物の量」「階段の有無」「搬出経路」「大型家具・家電の有無」です。特に、駐車スペースから玄関までの距離が長い戸建て住宅や、エレベーターのない集合住宅では、搬出にかかる作業量が多くなるため、必要な作業人員も比例して増加します。
また、集合住宅では「自治体や消防署の指導により駐車禁止」となっている場所もあり、搬出車両を建物近くに停められないケースもあります。こうした場合は、引越し作業のように台車を使った長距離の運搬や、作業スタッフの増員が必要になるため、費用に影響することがあります。
そのため、実家じまいの費用は、荷物の量や物件の状況・立地条件によって大きく異なります。ここでは標準的な家財量を想定した片付け費用の目安をご紹介します。
部屋タイプ | 作業要員 | 料金 |
---|---|---|
2LDK | 3名 | 185,000円より |
3DK | 4名 | 325,000円より |
4LDK~ | 5名 | 345,000円より |
実家じまいを自分で進めると、家財の片付けや搬出など、体力的・精神的に大変な作業が多く、さらに行政手続きなど多岐にわたる工程を限られた時間の中でこなす必要があります。
業者へ依頼すれば、経験豊富なスタッフが複数人で効率的に動き、煩雑な分別や運搬、エアコン・冷蔵庫・洗濯機・テレビ・乾燥機等の家電リサイクルの手配まで一括対応します。
遠方にお住まいの場合も、日程調整のみで大部分を任せられるため、仕事や介護との両立が容易になります。
見積もり時に作業範囲と料金を明確化できるため、費用面の不安も軽減。結果として「時間」「労力」「精神的負担」の三つをまとめて減らせる点が大きな利点です。
業者を活用すれば、片付けを自力で進めた場合には、30日かかるような大変な作業も、わずか数時間で完了することがあります。
(※ 冷蔵庫を搬出する前の養生光景)
お部屋からの大型家具や家電の運び出しも、専門機材を使い安全かつ適切に行われます。ご家族の立ち会いも必要最小限で済み、段取りのほとんどを業者側に任せることができます。
「限られた時間で少しでも早く終わらせたい」「体力的に自分たちだけでは作業が大変」と感じる方にとって、費用はかかりますが、業者のサービスは非常に頼りになる選択肢です。貴重な休日や仕事の合間も他の予定に使えるようになり、実家じまいによる生活への影響を最小限に抑えられます。
実家じまいでは、片付け作業で重い家財を搬出する際に壁や床を傷つけたり、脚立を使用する作業に伴う転倒リスクもあります。専門業者は、通路の保護に養生資材を使用したり、作業中の事故に備えて損害保険に加入している場合もあります。このような対策により、作業中の住宅トラブルを最小限に抑えることが可能です。
また、近隣へのあいさつや搬出車両の駐車許可など、必要に応じて業者が近隣対応を行ってくれるケースもあり、安心材料の一つとなります。
これらの配慮により「残すもの・片付けるもの」をめぐるご家族内での意見の食い違いや、近隣住民との騒音・駐車をめぐるトラブルの発生も抑えやすくなり、スムーズな実家じまいを実現します。
実家じまい専門業者は、現地調査から見積書作成、家財の片付け・貴重品や重要書類の探索、リサイクル家電の手続き、重量家具の搬出、室内の簡易清掃まで、相談から作業完了までをワンストップで対応します。
さらに、住宅の解体工事まで相談できる業者もあり、必要に応じて提携する解体業者との連携を通じて、実家じまいから建物の取り壊しまでを一貫してサポートできるケースもあります。▶️ 当店が取り扱う住宅解体工事事例
また、遠方にお住まいのご家族には、片付けの進捗状況を写真付きでパソコンのメールなどを通じて報告するサービスを提供している業者もあります。状況をわかりやすく共有する体制が整っているため、現地に足を運べない場合でも安心して任せられます。
実家じまい専門業者が対応している代表的なサービス内容を、以下の表にまとめました。
サービス項目 | 具体的な対応内容 |
---|---|
現地調査・見積もり | 家財の量や運搬経路を確認のうえ、正確な見積もりを提示します。あわせてご要望も丁寧に伺います。 |
家財の片付け | 片付け作業の中で貴重品や思い出の品を確認し、ご希望があれば、見当たらない品の探索にも対応します。 |
粗大ゴミを含む不用品の処分 | 不用品の種類ごとに仕分けして搬出、最終的な処分までを業者が一括して対応します。 |
近隣への対応・鍵のお預かり | 近隣住民へのあいさつや、集合住宅の場合は管理人などへのご挨拶も当店で対応いたします。鍵を事前に預かれば、立ち会い不要での作業にも対応可能です。 |
室内の簡易清掃 | 片付け後には、当店で簡易的な掃き掃除を行っております。ただし、対応の有無や内容は業者によって異なる場合があります。 |
作業報告 | 作業完了後、現場に立ち会える場合はその場でご確認いただけます。立ち会えない場合は、完了報告の方法について事前にご相談いただけます。 |
実家じまいは家財や思い出が詰まった大切な空間を扱うため、業者選びを誤ると費用面だけでなく精神的にも大きな負担となります。ここでは「実績と信頼性」「見積もり・契約の透明性」「お客様への対応力」という三つの視点から、自分に合った会社を選ぶための判断材料をご紹介します。
まず確認したいのは、遺品整理や実家じまいの実績件数と業歴です。創業年やこれまでの対応件数を公開しているか、比較できる情報があるかどうかを確認し、地域で人気を集めている業者かどうかも一つの判断基準になります。
意外と知られていないのは、業者の会社名で検索する方法です。
(当店が紹介された実家のしまい方記事)
すると、信頼のある新聞社や老舗メディアに取り上げられているケースもあり、第三者による客観的な評価が見つかることもあります。当店のメディア掲載実績は、こちらの一覧ページでもご確認いただけます。
公式サイトだけでは分かりにくい対応力の違いや、費用の透明性、トラブルへの対応姿勢を知る手がかりになります。
見積書には、「作業スタッフの人件費(搬出代金)」や「車両手配費」「処分費」「家電リサイクル代金」など金額に根拠が示されているかがポイントです。
総額だけを提示する会社は、当日の追加費用や、思わぬ高額請求のリスクが高い傾向にあるため、ご注意ください。
契約前に「特殊な状況で別途料金が発生する条件」を明示してもらい、不明点は必ず相談してください。利用規約の中で日程変更やキャンセル料の取り扱い、保険の加入状況もしっかり確認することで、トラブル時の負担を最小限に抑えられます。
契約書に押印する前に疑問点があれば、遠慮なく業者に確認するようにしてください。
問い合わせ電話やメールの返答が丁寧かどうかは、作業当日の対応力を測る指標になります。専門用語ばかり並べる会社よりも、費用や手順について相談しやすく、わかりやすく説明してくれる担当者のほうが安心です。
不安や疑問があれば、事前の相談にしっかり対応してくれるかも大切なポイントです。
貴重品の探索や確認など、家族の希望に合わせた柔軟なプラン提案があるかもチェックしましょう。
また、守秘義務や個人情報の取り扱い方針が明確であることも、信頼性と評判を見極める大切な要素です。片付け終了後の簡易清掃の有無など、作業完了後までを含めた「サポート体制の持続性」もチェックポイントになります。
実家じまいは遺品の整理だけでなく、手続き・書類管理・家族間の調整など多くの工程が重なります。ここでは「法的確認」「必要書類の整備」「遺品整理の準備」という三つの視点から、つまずきやすいポイントと対処の流れをまとめました。
各項目を順序立てて進めることで、感情的・時間的な負担を抑えながらスムーズに実家じまいを進められます。
過去に実際にあった事例をご紹介します。ご両親が購入された実家は親御さんの名義になっていることがほとんどですが、祖父母のお宅の場合、親の相続手続きが済んでおらず、名義が祖母のままになっているケースがありました。
私たちは法律の専門家ではないため、法的な詳細については言及できませんが、まずはご自宅の名義がどうなっているか確認しておくことをおすすめします。
「出典:写真AC」
ご家族で「登記が済んでいるか」と「遺言書の有無」について話し合い、内容が難しいと感じる場合や、手続きの複雑さの程度によっては、司法書士といった専門家にご相談ください。
私たちは手続きの代行は行えませんが、作業中に見つかった権利書などの重要書類は速やかにお客様にお渡しし、専門家への引き渡しがスムーズに進むようお手伝いいたします。
早い段階でこれらの法的な要件を把握しておくことで、後々のトラブルや追加費用を防ぐことにつながります。
実家じまいでは、戸籍謄本、固定資産税納税通知書、建物図面、金融機関の通帳コピーなど、多くの書類が必要になります。これらの書類は、役所や金融機関で再発行の相談ができますが、請求から受け取りまでに時間がかかる場合があります。
書類をクリアファイルや箱を使い「相続関係」「不動産関係」「金融関係」などに分けて整理しておくと、紛失を防げます。あらかじめ取り出せるように整理しておくのは、各種手続き・専門家への相談の段取りをスムーズに進めるコツです。
遺品整理は感情的負担が大きい作業です。はじめに「残す・形見分け・処分」の三つの箱やスペースを用意し、ご家族で話し合いながら片付けを進めましょう。
思い出の品を写真に残す方法や、迷う品物を一時保管する「保留箱」を設けると気持ちの整理がしやすくなります。
実家じまいを検討するときは、心理面と経済面の両方から利点・懸念点を整理しておくことが大切です。ここでは「得られるメリット」と「手放すことで生じるデメリット」を対比させ、家族全員が納得できる判断材料を提示します。
固定資産税や修繕費、管理費などの費用を削減できる点が最大のメリットです。空き家のリスク(倒壊・害獣・不法侵入など)も低減し、近隣トラブルの可能性を下げられます。
さらに、思い出の品を仕分ける過程で家族のコミュニケーションが深まる側面もあります。住宅や土地の価値を見直すことで、将来のライフプランに備えた活用や準備がしやすくなる点も、実家じまいのひとつの利点です。
生まれ育った家を手放すことによる喪失感は小さくありません。帰省先や思い出の拠点を失うことで、家族行事の場をどうするか再検討が必要になります。また、解体や売却を行う際には、費用や仲介手数料がかかります。お仏壇の処分や移動をどうするかも、心情的に悩ましい問題のひとつです。
長期的に見れば費用削減につながりますが、短期的には費用と労力がかかる点を踏まえ、それぞれの理由を尊重しながら家族全員でタイミングを話し合うことが大切です。
そのうえで「片付けること」や「向き合うこと」は、ご家族が前に進むための大切な区切りになります。必要な整理や手続きが整えば、今後の住まいや暮らしをより具体的に考えるきっかけにもつながります。
ご実家の片付けや遺品整理でお悩みの際は、どうぞ一度わたしたちにご相談ください。現地見積もりから作業内容のご説明まで、店長内藤が丁寧に対応いたします。遠方にお住まいの方や日中お忙しい方でも、ご都合に合わせてメール・お電話で詳細をお伺いできます。
ご依頼前に費用や工程をしっかりご確認いただけるよう、見積書には作業項目と内訳を明記しておりますのでご安心ください。
「まずは費用だけ知りたい」「遺品整理をどこから始めればよいか分からない」というお客様の声も多く寄せられます。どうぞお気軽にお問い合わせください。
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